今回は、生活習慣から腰痛を発し、初回の鍼灸治療でその痛みが軽減した事例をご紹介します。
【来院の経緯】
一週間前くらいから腰から左臀部へ鈍痛、時々太もも全体へ痺れのような痛みのような感覚が出てきた。市販の貼り薬と痛み止めを使用して様子をみていたが快方へ向かわなかったとのことです。
段々朝起きるときに痛みが強くなってきて仕事中時間が経つにつれ、鈍い痛みが強くなってしまいました。友人が同じような症状が出た時、鍼灸が良かったと話を聞き、初めて鍼灸治療を受けることを決意されました。
【施術経過】
来院時、10分以上同じ姿勢で座っていると立ち上がりの時に腰が伸びにくい状況でした。横向きで寝るのは楽なのですが、おしり(臀部)から太もも全体へ痛みと痺れがありました。
痛みや痺れが出ているところを擦っていると痛みは軽減するとのこと。むしろ立っている方が楽で、動き始めるときに鈍痛を感じてしまうようです。さらに寝床から起き上がった後、顔を洗う姿勢がきつくなってきていました。
確認してみると施術者側からも患者さんからもお互い気になるところが一致しました。改めて動作と痛みの出る場所を確認して初めての鍼灸治療を受けてもらいました。鍼治療と自宅でのセルフケア指導をして初回の施術は終了です。
1週間後に2度目の来院。初回来院時10あった痛みが2くらいに減ったことと、治療前にあった症状はそれほど困らなくなったと嬉しい報告。
『思いのほか鍼刺激が心地よかった(本人感想)』
今回の患者さんの場合、普段の生活環境からの腰痛が可能性として高く感じられました。『一日の終わりにセルフケア』これが今回の患者さんにとって大きな改善を促したのかなとも思います。本人が腰痛と思っていても、腰とは別の場所が原因で発症することは多くあります。腰の周囲からの影響を受けて、本人は腰痛として認識していることもあります。
当院では、腰痛を予防する目的で、鍼灸治療のほかに普段の生活で出来るセルフケアをお勧めしています。日常生活の中で、同じ姿勢で一日が終ってしまうような生活をしている方、たまにでもいいので簡単なストレッチをすることも大切ですよ。