浜松で腰痛に特化した鍼灸院「ふかだ鍼灸整骨院」

痛みとは

痛みを伴う病気は数多く、鍼灸治療院には様々な痛みを訴える患者様が多く来院しています。今回は、この「痛み」についてそのメカニズムと対策についてご紹介します。

現在、慢性痛を訴える患者様が増えています。
病気や怪我から一般的な治癒期間を超えても続く慢性痛や、原因不明の慢性痛に関しては、痛み止めなどの効果は少なく、決定的な治療薬は無いのが現状です。

日常で、私たちが感じる「痛み」には、擦り傷や打撲、捻挫による痛み、すぐに治る痛みや長く続く痛み、刺すような痛みやだるい痛みなど、さまざまな種類の「痛み」があります。痛みを感じる部分も、頭、首、肩、腰、ひざ、足などいろいろです。

国際疼痛研究学会(IASP)では、「痛みは実際の、または潜在的な組織損傷を伴う不快な感覚的、精神的な経験」と定義しています。

痛みというのは本来、私たちの生命を守るための重要な機能で、何かがあると「痛み」が発生し、警告システムとしてセンサーからのメッセージが脊髄を通して脳に伝わり、それにより必要に応じた行動を取ることができる大事なシグナルです。

しかし、「痛み」とは厄介なもので、同じような原因でも感じる痛みの程度に個人差があったり、痛みの回復が人それぞれであったりと、客観的に痛みの度合いを測るものはありません。
痛みを脳まで伝える神経系に情報が通るのですが、そこには情報を振り分けるフィルターとなるゲートがあります。このゲートが必要な情報を振り分ける為に、開いたり閉じたりして脳へ伝わる情報量をコントロールしています。

痛みを大きく分類すると「急性痛」と「慢性痛」があります。

「急性痛」は痛みが発生している場所から脳へとメッセージが伝わっていきます。
この痛みには、脊髄のゲートは非常によく働きます。鎮痛剤などが与えられると、このゲートを閉め、ゲートを通る痛みの情報量を少なくし、痛みをうまくコントロールし、鎮痛させることができます。

鎮痛剤はこのゲートを閉める役割があり、痛みを増加させる情報をシャットアウトして痛みを和らげる働きがあります。

「慢性痛」はこのゲートを閉じるのが非常に困難になり、急性痛と同様の処置では、強い薬を使用しても、ゲートを閉めることができずに痛みを軽減できないことがあります。
そのような時には、「痛みは頭の中だけのもの」または「脳の勘違い」となっていることが多くあることが分かってきました。

痛みの引き金となっているケガや病気が、それほど大きくないにもかかわらず、ゲートが開いてしまい、痛みの情報量が増し、その結果はるかに強く痛みを感じてしまうということもあります。

痛みが続くと誰しも、気分が晴れず、何をするにも我慢が必要になります。
必要以上に体を安静にしてしまうこともある方もいます。
痛みによって動かないでいることは、更に気分を落ち込ませ、体力も落ち、症状の悪化にも結びついてしまいます。

痛みを改善させるために、色々なことを試しますが、いったん慢性化してしまったものを簡単に取る治療は残念ながら自分はまだ見つけていません。

体が痛みに支配されている時は、ネガティブな考え方ばかりになり、それが悪循環になります。今出ている痛みの原因が何なのかを正しく判断し、必要な治療に結び付けていくこと、患者さんの状態を理解・把握し、生活習慣や考え方、食生活などの指導などの相談に乗るのも我々の役割であると思っております。

長年治療してもなかなか改善しないでお悩みの方は、鍼灸師にゆっくりと話を聞いてもらうのも良いのではないでしょうか。
改善の糸口となると思います。

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