先日NHKの番組で東洋医学 ホントのチカラ「今こそ元気に!健康長寿」が再放送されていました。当院にも問い合わせが来て、テレビの影響力を実感しました。
自分も録画して見ましたがとても面白い内容でした。
今回は鍼灸だけでなく、漢方薬、太極拳、マインドフルネス(瞑想)などいろいろ扱っていましたね。鍼灸の先生の説明が一般の方への説明がとても上手で自分も見習わなければと思いました。
番組の中で"心に効くツボ"としてメンタル障害への鍼灸治療が取り上げられていました。突然の強い不安感や息苦しさ、胸が詰まる、めまいに襲われるなどパニック障害の方が、
通常の精神科医の薬の治療と併用して改善してきたという内容。具体的には、週1回の鍼治療を約2か月ほど続け、鍼灸治療によって自律神経の調整、不安感の低減、緊張による身体のこわばりを緩和させて心身のバランスを整えていました。
番組に出演していたドクターは「標準的な治療で効果が得られない方に、治療効果を高めるために、また薬の副作用があって飲めない方へオプションとしての鍼治療と考えてもらえれば。」と仰っていました。
北里大学東洋医学総合研究所・客員教授伊藤剛先生がおススメする"心に効くツボ"では、背中のツボを使用されていました。背中が凝ってしまうと、息苦しさ、呼吸に影響してパニック症候群、過呼吸が起きやすいです。経過が長くなると不安、うつに繋がっていきます。パソコンの作業姿勢、スマホを見ている時間が長いなど、くびを下にしている時間が長いと背中が凝りやすくなります。
日常生活で背中の動きが落ちてきてしまうと、何気ない動作でもぎっくり腰になることもあります。もし起きている時間で身体をあまり動かすことがないのであれば、20分くらいでもいいので太陽を浴びながら散歩するだけでもいいと思います。
また脳卒中のリハビリ(理学療法)前に鍼灸治療をして、リハビリの効果を上げているという事例も紹介されていました。基本的に鍼灸は、患者さんの持っている治癒力、免疫力にお手伝いするものだと考えております。治すのは私達鍼灸師ではなく、患者さん本人で、私達鍼灸師の役割はあくまでもお手伝いです。
症状の改善については、個人差が大きいので、患者様ひとりひとりの症状に向き合い、つらい思いや苦しい思いの解消にお力になれればと思います。