腰椎分離症とは、多くは体が柔らかく骨が未発達の頃に、ジャンプや腰の回旋(ねじる動作)を行うことで腰椎の後方に亀裂が入り、さらに圧力が加わることで疲労骨折を起こします。そのため、そのタイミングで腰痛を発症します。
怪我のように1回で起こるわけではなく、繰り返して腰椎をそらしたり回したりすることで起こります。
スポーツ選手に多く、一般の人でもある程度分離症の人がいます。分離症は10歳代の成長期に起こりやすく、それが原因となりその後徐々に「分離すべり症」に進行していく場合があります
分離すべり症も同じ場所での発症例が多いです。腰椎の形や、アーチの角度には個人差があるので、それによって分離すべり症を起こしやすい人と起こしにくい人がいるといわれています。
30~40代の男性の腰痛で、検査後に分離症が見つかることも多くみられます。変形によるすべり症は閉経後の女性に多く、女性ホルモンの減少による骨粗鬆症によって骨が体重を支えきれなくなり、引き起こされるといわれています。
◆早期発見のために
当院では早期発見のために、整形外科への受診をお勧めしています。
特に好発年齢である成長期の子供が腰痛を訴えた場合は、検査設備の充実した整形外科を受診することが重要です。
◆症状の特徴
腰、臀部(おしり)、太ももへの痛みやしびれ、腰を反らせたときに痛みが増すこともその特徴です。痛みの発生原因は、分離した箇所に新しく作られる骨が、神経にぶつかるためだともいわれています。
必ずしも痛みが発生する病気ではありませんが、年齢をかさねてから、腰椎分離症が原因の痛みが発生する場合もあります。
◆脊椎すべり症の症状
下肢の痛みやしびれ、腰の周りの痛みなどです。すべり症によって脊柱管の狭窄が起こるため、間欠性跛行(かんけつせいはこう)という症状が起こることもあります。
※間欠性跛行(かんけつせいはこう)...少し歩くと、足が痛くなったりしびれたりすることで歩けなくなる、少し休むとまた歩けるようになること。
◆当院での治療法
腰椎分離症・分離すべり症の治療は、主に多裂筋を意識して治療します。多裂筋とは背骨をひとつひとつ繋いでいる左右に付いている小さな筋肉です。
鍼灸治療では、患部の緊張した筋肉が緩み、後ろを通る神経が圧迫されにくくなり、神経や血液の流れが改善され、腰痛やそのたの痛みや痺れを緩和させます。
腰椎分離すべり症の場合、程度にもよりますが、早期にコルセットの装着などの適切な治療を行うことで骨折した部分の癒合が期待でき、経過は比較的良好なことが多いです。また、ふかだ鍼灸整骨院では、コルセットの巻き方の提案もさせていただきます。