梨状筋症候群とは「梨状筋」という筋肉が硬くなったり、引き伸ばされたりすることで、その下を通っている坐骨神経や殿部の神経を圧迫してお尻や太もも裏にかけて痛みやしびれが出現する疾患です。
梨状筋症候群でのしびれの特徴は、座っているとしびれが徐々に強くなることが多く長時間座る事ができない事が多くあります。
・座っていると、坐骨神経痛
前述の通り、梨状筋症候群は長時間座り続けることが原因であり、そのため座位が困難になることもあります。デスクワークがきつい、映画館・車で長時間座ってられないなどで気付くことあります。
【坐骨神経痛は病名ではなく、症状を表す言葉】
坐骨神経痛に伴う症状では、お尻から足にかけての部位に、鋭い痛みやしびれや張り、冷感や灼熱感、締めつけ感などがあり、「一部分だけ」に痛みを感じることもあれば、「下肢全体」に強く感じるかたもいらっしゃいます。
・臀部(おしり)周囲の筋力低下、
殿筋の筋力が低下すると、跛行と言われる正常な歩行ができない歩き方になることもあります。
梨状筋症候群は、特徴的な画像所見に乏しいのが特徴です。
症状について、問診を行って、痛み、しびれの部位の確認、圧痛の確認をします。
◆梨状筋症候群になる原因
梨状筋症候群になる原因は、運動・姿勢・骨盤の変形などにより梨状筋が長時間にわたり強く収縮することで坐骨神経が圧迫されたり、長時間の座位により梨状筋が圧迫され、その結果、坐骨神経が圧迫されるなどです。
また、内転筋群の筋力が十分でない場合にも発症されやすいです。
ほかにも運動以外に反り腰や臼蓋形成不全などが梨状筋症候群の原因となります。
反り腰も梨状筋症候群の原因になることもあります。
◆梨状筋症候群の当院での治療法
・当院での鍼灸治療の目的
1つ目は、梨状筋症候群の痛み、違和感の軽減です。
梨状筋症候群による痛みや下肢の違和感の軽減に効果的です。
2つ目は、筋緊張の緩和です。
梨状筋症候群は筋肉の緊張によって坐骨神経が圧迫され、起こる病態です。
その為、坐骨神経を圧迫する筋肉をゆるめることが、梨状筋症候群の症状を緩和させるためには最も重要と考えてます。
3つ目は、鍼を使うことで臀部の深い所に存在する梨状筋に対して直接治療を行うことが
出来ます。マッサージなどで梨状筋を刺激することもできますが、梨状筋よりも表層にある筋肉に対して強い刺激が加わることになり、それらの筋肉を必要以上に負担をかけながら梨状筋を緩めることになります。
このような理由から、梨状筋症候群の治療に鍼灸治療を行っています。
ほかにも、梨状筋を含めたお尻の筋肉へのトレーニングやセルフストレッチ、また、日常生活での負担をかけない座り方のアドバイスなども、必要に応じて提案させていただいております。
不安な点や心配な点がございましたら、お気軽にご相談下さい。